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自己への配慮

自分にたいする配慮ということがすべてに優先する。(セネカ)

 「と」に立つ実践哲叢(51)

普だん着が実はハレ着
ファーム町田店

先日の〝ヤマギシのむらnet〟(1/17)「もう、阪神淡路大震災から25年が経つ」の記事は生き生きした心持ちに溢れていた。
夕方ファーム町田店(東京都)で買い物かご2つに卵やら肉やら野菜をいっぱいにしたあまり見かけないお客さんが「間に合って良かった!」と微笑む。聞くと、阪神淡路大震災の時には三宮(神戸)に住んでいたという。

「私ね。ヤマギシさんには、本当に感謝しているのよ。あの地震のあと、自衛隊も登ってこなかった急な坂道を、牛乳とひよこ煎餅なんかを積んでヤマギシさんの車だけが登って来てくれたの。ほんと、嬉しかったわ…」
こんな25年前の話をしてくれて、
「それからよ。ヤマギシさんの農産物知ったのは……。こちらに引っ越してきて、先日、車で通ったら看板があって、嬉しかったわ…」

こんなファーム町田店でのお客さんとのやりとりに呼応してか、広島の三次実顕地から何とか混雑中の下道を通って神戸供給所に卵を運んだとか会員の友人と一緒に50ccのバイクで救援物資を運んだといったコメントが寄せられていた。
なかでも当時某電気会社に勤めていたFさんが洗濯をしたいという話から、勤務先に洗濯機を提案したところ八台が現地に届いて多くの会員さんと一緒にハレハレランドリーを学校のプール脇に設けたという話があった。
ハレハレランドリー

当時をふり返ってFさんは記している。
「神戸に続く道は車で溢れ信号は全て壊れ車はほとんど動きません。歩道は人と自転車とバイクもいます。でも怒号やクラクションは一切無くとても静かで声を掛けあったり情報交換をしたり、全ての人が他を思いやり譲りあっているように見えました。(略)
一番強く感じたのは人の心の温かさです。誰の心にも間違いなくそれは在り、きっかけさえ有ればそれは溢れ出て来る。そう感じました。幸福社会の実現を願い参画し25年やってきました。これからもそれをやって行くのだと今改めて思っています。これからも一緒にやらせて下さい。」
そうだなあと思う。人の心の温かさを見出し引き出し合うことが自分らの一番やりたいことなんだとあらためて知らされる。

レベッカ・ソルニット著『災害ユートピア』は、災害時に自然に理想的なコミュニティが形成される驚くべき社会実態を、サンフランシスコ大地震やハリケーン・カトリーナなどを例にして社会や人間心理の本質に迫る。

「祭りの三日間という言い方がある。たしかに一過性のものには違いない。だが、いざというとき瞬時につながり合う力、本能のようなものが、人間にはあるのかもしれない。自然災害のあとに、一瞬だけあらわれる人間の本性。みんなが助け合い、そのことに喜びを感じるという、もう一つの人間的自然。」

人の心の温かさは〝一過性のもの〟にすぎないものだろうか。そこには諦めと無関心と無知が……。普だん着が実は祭りに着るハレ着だったと言えるところまで行くのだ。
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